マグネットタンブラーシリンダー錠とは
同極同士の磁石の反発力を応用して磁石を外筒へ移動させて内筒を回転させる方式の錠前のこと。 キー側面に磁石を埋め込んでいます。磁石のS極どうしかN極どうしは反発しS極とN極は引き合うというマグネットの性質を利用している。外筒と内筒にまたがるようにピン状のマグネットタンブラーを配置してバネで内筒側にタンブラーを押しつけています。また、鍵にはタンブラーの位置に揃うようにマグネットが埋め込んでいて全てのタンブラーが鍵に埋め込んであるマグネットと反発し合うことで外筒に収まり内筒を回転させることができる。配列が異なると外筒に収まらないタンブラーが障壁となって内筒を回転させることができない。
鍵穴に差し込む側の部分と錠前の内筒の回転を障壁となっているピンやタンブラーなどの部品にマグネットが埋め込まれていまる。そして、鍵を錠前に差し込んだ時に鍵に埋め込まれたマグネットと錠前内の部品に埋め込まれた磁石がそれぞれ向かい合うことになる。向かい合うマグネットは、同極が向かい合うように埋め込まれている。磁石には、異なった極は引きつけ合って同じ極は反発し合うという磁石の性質がありますので錠前内のピンやタンブラーなどの部品が鍵と反発し合って押し上げられて内筒の固定が解除されることになります。マグネットシリンダー錠の鍵の実物を見てみると鍵側に埋め込まれたマグネットは目で見えるようになっている箇所が多いことから容易にカギを作成されてしまうのではないかと不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、錠前内でS極とN極のどちらが向かい合うようにそれぞれのマグネットが埋め込まれているのかは一見しただけでは判別不能で分かりませんしマグネットに見せかけたダミーが埋め込んである箇所もあったりするので同一の鍵を作成することはそう簡単にはできないことになる。ただ、マグネットの磁力を活用しているという特徴上、長期間利用しているうちに磁力が低下してくると防犯性が下がったり上手く施錠や開錠ができなくなったりするなどの不具合が出てきてしまうことはあります。したがって、定期的にメンテナンスをして磁力を維持することが大切な錠前であるといえるでしょう。
マグネットタンブラーシリンダー錠がどこに用いられているのか？
マグネットタンブラーシリンダー錠は、一般的に商業施設や公共施設などの大規模な建物や施設で使用されることが多いです。以下に代表的な使用例をいくつか挙げます。
●オフィスビルやホテル
大規模なオフィスビルやホテルでは、マグネットタンブラーシリンダー錠がエントランスドアや各部屋のドアに使用されることがあります。セキュリティレベルの高いアクセス制御を実現するために、マグネットタンブラーシリンダー錠は便利な選択肢となります。
●公共施設
公共施設や病院、学校などでも、マグネットタンブラーシリンダー錠が使用されることがあります。特にセキュリティが重要なエリアや施設内の貴重品保管室、機密情報保護エリアなどに適用されることがあります。
●商業施設
商業施設では、ショッピングモールや百貨店、銀行などのセキュリティの要求が高い場所でマグネットタンブラーシリンダー錠が使用されることがあります。セキュリティレベルの高さと使い勝手の良さが求められるため、マグネットタンブラーシリンダー錠が選ばれることがあります。
マグネットタンブラーシリンダー錠は、高いセキュリティ性と操作の容易さが特徴であり、多くの施設で利用されています。ただし、使用される場所や用途によって異なるため、具体的な設置場所や要件については、専門の鍵業者やセキュリティ専門家に相談することをおすすめします。
安全性について
マグネットタンブラーシリンダー錠は、一般的に高い安全性を備えています。以下にその安全性に関する特徴を説明します。
●高度な防犯性
マグネットタンブラーシリンダー錠は、一般的なピンタンブラーシリンダー錠よりも高い防犯性を持っています。独自の構造と特殊なキー形状により、一般的なピッキングやバンピングなどの解錠技術に対して強い耐性を示します。
●制御されたキー配布
マグネットタンブラーシリンダー錠では、キーの複製が制御されています。専門の鍵業者や製造元からの正規の手続きを経てキーを入手する必要があります。これにより、不正なキーの作成や使用が防止されます。
●物理的な耐久性
マグネットタンブラーシリンダー錠は、耐久性の高い素材で作られており、外部の衝撃や摩耗に対して頑丈です。また、防塵や防水の性能を備えている場合もあります。
●追加セキュリティ機能の組み込み
マグネットタンブラーシリンダー錠には、追加のセキュリティ機能が組み込まれることもあります。例えば、防犯カードやデジタルキーといったアクセス制御システムとの連携や、二重認証の要素を組み込むことができます。
ただし、完全なセキュリティは存在せず、あらゆる鍵や錠前には限界があります。犯罪者が持つ高度な技術や器具によっては、どんなタイプの錠前でも克服される可能性があることを念頭に置いてください。適切なセキュリティ対策は、マグネットタンブラーシリンダー錠の選択だけでなく、建物全体のセキュリティシステムや周辺環境の配慮にも依存します。
